高齢者の徘徊に付き合おう

 最近、日本には1万人も行方不明の高齢者がいることが明らかになりましたが、主な原因は、認知症による
徘徊であると、推測されています。
しかし、この統計は『氷山の一角』だと言われています。現実には軽度でも、災難に巻き込まれる方が多くい
ることが報告されています。
高齢者の長時間外出には、大きなリスクが伴いますし、夏は熱中症、冬は肺炎のほか、交通事故に巻き込まれ
る危険性も。徘徊は「意味もなくさまようような行動」と誤解されておられませんか。
 多くの方々が、出て行かないように説得する、家に鍵をかける、といった対応をしがちですね。
でも認知症の方の外出にも、本人なりの目的が隠されているのだそうです。ただ、外出の途中で、その目的を
忘れて進路が不明になることが、徘徊の正体なんだそうです。
例えば、昔、勤めていた会社を訪れたり、缶コーヒーを買いに行ったりと千差万別な目的があるもの。
地域の方々も他人事考えず、一人で歩いている「おばあちゃん・おじいちゃん」には、「どちらえ?」「大丈
夫ですか?」といった一言を。徘徊の問題は、人と社会との絆なおを見つめなおす、『試金石』なのです。
 ~おくむらメモリークリニック院長・奥村歩先生のお話しです~